新春の大江戸骨董市で一目惚れしたき切嵌*王冠柄の銘仙着物、帰宅後トルソーに羽織らせ撮影してると袖に穴が開いてるのを見つけちゃいました(泣)。購入時は古いモノながらしっかりした生地だと感じたし、その場で3人ザッと確認もしていたのに…
アンティーク着物好きとしては「多少生地が裂けてることもあるよね〜」と許容範囲なのだけど、目につく袖部分でよく動かす場所だから、穴が広がると困る。買ったばかりだし誰か助けて〜
ということで、facebookの着物ーきものーグループ(メンバー3.9万人:2023年1月現在)で相談し、色々アドバイス頂きました。ご意見をもとに修復してみたのでご報告です。
Facebookでもらったご意見抜粋
- 裏から布を接着して、表側に柄と合わせた刺繍でもされては?
- 少し解いて裏から当て布を当ててかがったらどうでしょうか?悉皆屋に出すほどでも無い様と思いました。
- 裏から当て布してから、表に黒いレースの透け透けを貼り付けたらいかがですか?赤いレースでも、素適かなと思います。元々のデザインがきりばめふうなので、違和感無いと思います。
- 一番簡単なのは、100均でも売っている、アイロンで接着できる補修布かなと思いました。以前、ウールの小さな虫食い穴を補修したことがあります。補修布が薄いので、クシュっとして、うまく穴から入れて、ピンセットなどで広げれば、解かなくてすみます。
プロの悉皆屋さんからは、以下のようなアドバイスを頂きました。
お直しの方法は、ご本人が納得されるなら皆さんのご提案で良いと思います。
ただ心配なのは、一箇所が劣化して裂けているという事は、着物全体が同じ時間経っていますので同程度の強度だということです…。
虫喰いの場合はそこだけですが、劣化による場合は、どこが裂けてもおかしく無いという事なので、くれぐれもお気をつけ下さい。
着物ーきものー | 相談させてください
最初はほつれ防止にボンドで貼り付けちゃう?それとも自信ないからプロに任せるほうが安心?って思っていたけど、話を伺う限りお直ししてもすぐに別の部分が裂けちゃいそう。
だから自分で補修布を買ってきて繕い、その上から刺繍やレースを施してごまかすぐらいのほうが良さそうね。
手順1-DAISO補修布で繕う
皆さまの意見を参考に、まず購入したのがDAISO補修布。話で伺っていたとおり指が透けて見えるほど薄く、接着面の方だけザラザラしてます。
- 補修する部分より少し大きめに補修布をカット
- 衣類の裏側から補修布の接着面(ザラザラ面)を補修箇所にあてる
- その上からあて布をあて、中温のアイロンで約10秒こすらず強く押さえこむ
DAISO補修布の商品裏面の使用方法を読み、まずは着物の色に近い3色を少し大きめにカットしてみました。
次に着物と赤い襦袢の間に補修布を挟み込み、着物の上にあて布(手元にあった手ぬぐい)をしてアイロンで強く10秒加熱して完成。
一応破れた部分は修復できたけど、やっぱり破けた見た目は消えそうにないです…
着物と襦袢を解いだが最後、縫い直すのが大変そうで破れた穴から補修布をねじ込んだけど、3色いい感じに置くのが大変だったよ。家にピンセットあって助かった。
手順2-破けた部分をレースモチーフで飾る
破けた部分を刺繍やレースを貼り付けたら良い!ということだったので、作業前に必要かなぁ?と思いつつ、よくわからないないままレースモチーフを購入してみました。
買ったのは、Creemaのイロイロリボンさん商品「送料無料♡8枚セット♡バタフライレースモチーフ L&S ブラック♡黒 ハンドメイド資材 レース編み 素材 ポイント5倍」です。
購入の決め手は、2種類のサイズ展開と送料無料300円!お値打ち価格でしっかりした商品ありがとう。
LとSサイズどのようにレースモチーフを配置するのか悩み、着物の柄とにらめっこしながら回転させたりすること10分、Lサイズ1枚バンッと貼り付けることに決定。少しカバー出来てない気もするけど、見えなかったことにする。
まち針でモチーフを仮止めし、チクチクと手縫いで縫い付けること40分、誤って反対側の生地まで一緒に縫い合わせてしまったり、襦袢側だから良いけど糸が見えるように塗ってしまったりして、なんどかほどきつつ完成です。
完成-破けた銘仙着物の袖に蝶々がとまる
そこに蝶々?って考えだしたら違和感あるけど、着物がきりばめ風のガチャガチャしたデザインで助かったぁ。
袖に実際通した時の見た目がこちら↓
切嵌+王冠柄の銘仙着物コーディネート
全身見えるぐらい遠くなると、蝶々のレースモチーフは違和感なく馴染みました。
今回の着物コーデは、黒が入ったカラフルな銘仙着物を引き締めるよう黒い獅子柄名古屋帯をあわせてます。帯揚げは差し色として着物に使わてる真っ赤な洗えるラミエール帯揚げ。帯留めも赤であわせたんですが、なかなか思った赤の帯留め無いから以前自分でポリマークレイの粘土で作ったものです。
もう売ってないようだけど、「着物ふりふ」で購入した「金銀の市松柄三分紐」がアンティーク着物の雰囲気を高めてくれる気がする!
あとはズラ(ウィッグ)とベレー帽を被って編み上げショートブーツを履き、レトロなベルベットコートで防寒対策バッチリな和洋MIX着物コーデとなりました。
派手な着物に地味な顔が浮いてる…、この着物コーデにはもう少ししっかりしたメイクしないと…反省。
最後に
後半は着物コーデ紹介となってしまったけど、破けて目に余る着物がお会いしたこともないfacebookの着物好きさんのアドバイスのおかげで、お出かけ出来るようなりました。ほんと皆さまありがや〜
アンティーク着物でお金もかけたくないけど小さな穴を塞ぎたい!と悩んでる人がいたら、ぜひ簡単な補修布&レースモチーフを試してみてくださいね。