肌寒い季節になると、1枚あれば便利なストール。さっと巻くだけでほっこり温もりが伝わり手放せません。着物でももちろんストールが大活躍するのですが、私はつい無難な黒を選んでました。
着物でも洋服でも重宝する黒大判ストール、3つの魅力とコーディネートをご紹介します。
黒の大判ストールの悩み
着物の色も気にせず使えて便利な黒色ストールですが、どうしても硬い印象になってしまいます。首元だけを温める面積の小さいマフラーなどと違い、着物に合わせるストールは表面積が大きいので、黒だと全体的に重たいシックなコーディネートとなるんですよね。
だから優しい色合いの着物には無理に合わせず、シックな色目の着物にだけいつも合わせてました。
カジュアルに着物を楽しみたいのに黒のストールだとカチッとなりがち。
白の大判ストールの魅力
着物には万能「黒」ストールと思ってましたが、ストール専門店で「白」を勧められました。そして白のストールを羽織ってみると凝り固まってた考えに衝撃が…
淡い色の着物にこそ「白」のストールはベストマッチ!
そりゃそうですよね。ストールは同系色でコーディネートとするほうが全体的に馴染むに決まってる。着物の地色や柄をストールと合わせれば失敗なし。
なんで気づかなかったのかなぁ。そっか、着物の色を考えなくても万能に合わせる一枚欲しいから黒にしたんだった…
白のストールはカチッとした黒と違い優しい印象にしてくれます。しかも年齢とともにくすみがちな顔色も、大判な白がレフ板効果となって顔色が明るく見えるのメリットですよね。
定番赤の道行きも、白の大判ストールを巻いてストールピンで留めてしまえば爽やかな印象に早変わり。
正絹の着物に合わせるストール
着物に大判ストールならどんな素材でもいいだろうと最初は思ってました。でも今回品質の良いカシミヤの大判ストールを使ってみて思ったんです。
絹着物には、質の高いストールが似合う
当たり前ダヨ!と言われそうですが、素材には相性があるなと歳を重ねる度に感じます。全身をまとう面積の広い着物にチープなストールだと、素材負けしてしまう。
でもカシミヤって高いだけでどこがいいの?その疑問も聞いてみました。
カシミヤのメリット3点
- とろみのあるなめらかな肌触りで、敏感肌の人やウールがチクチクして苦手の人も安心して使える
- 温かくて蒸れにくく、サラッと快適
- 光沢感があって高級感プラス
ナイロンやポリエステル、コットンにシルクと比べても、カシミヤはそれらのものより熱伝導率が高く温かで防寒に優れてます。そしてなにより肌触りが最高!トロンとして滑らかに触れるカシミヤは、チクチクするウールとは大違い。
カシミヤのデメリット4点
- 毛玉ができやすい
- 虫に狙われやすい
- 色焼けする
- 水に弱い
カシミヤはカシミール地方にいるヤギの毛なので、虫が大好物。食われないように長期保存する際は防虫剤を使いましょう。
そしてどうしても毛玉ができやすいのが難点。防ぐには適度に休ませながら使い、使用後はハンガーに吊るして陰干し、天然素材のブラシでブラッシングがベストです。
天然繊維なので色焼けもするし水にも弱いので、家での洗濯には向きません。ドライクリーニングも最低限に留めた方が長持ちます。着物と一緒ですね。
まとめ
カジュアルにも上品にも演出できるカシミヤストール、天然繊維なだけに長所も短所ももちろんありますが、1枚大判ストールがあると温かくて、優しい光沢感が着物にすごくマッチし重宝します。ストールは着物はもちろん洋服にも使えるし、持ち運びもコンパクトで便利。
色は着物と同色の無地が一番合わせやすいですが、着物の色だけストールを買うのは無理だし、どんな色の着物にもシックに合わせたいなら黒、顔色を上げて清楚な印象にしたいなら白をお勧めします。チェック柄は洋服だと使いやすいけど、着物に合わせるにはコーディネートのハードルが上がるから気をつけて。着物と同様、良いものを手入れしながら長く愛用したいですね。