ぬいもの屋 個々さんにオーダーしたChange帯バッグ

帯や着物の魅力をバッグに表現する作家「ぬいもの屋 個々」さん。2024年の個展で、私は新たな帯バッグをオーダーしました。初代帯バッグからさらに進化した2代目。その魅力を詳しくご紹介します。

初代から二代目へ:進化する「卵型ショルダーバッグ」

帯バッグ by ぬいもの屋 個々

初めて「ぬいもの屋 個々」さんの帯バッグをオーダーしたのは2020年。そのときの卵型ショルダーバッグは、私にとって初めての帯バッグで、とても気に入っていました。

でも長年使ううちに縁がほつれてしまい、メンテナンスが必要な状態に。

縁がほつれてしまった初代帯バッグ

お直しをいつかしてもらわないと!と思いながら2024年の個展に行った時、同じ形の進化版である新作「Change帯バッグ」がありました。

そして作家の個々さんから、そのバッグの説明を伺ってるうちに、お直しも良いけどもう一度オーダーして新しいバッグとして生まれ変わらせたほうが魅力的!と思えたんです。

キジ柄刺繍帯の蘇生:思い出の品がバッグに

新しい帯バッグには、特別な思い入れのあるアンティークのキジ柄刺繍帯で作って欲しいとお願いしました。この帯は、捨てるには惜しい刺繍が施されているお気に入りの一品。

2010年冬、現在は閉店してしまってる人気ネットショップ『アンティーク着物・中古着物のICHIROYA』で買いました。懐かしいな…↓

でも古くなって一部が破けてしまい、着物に合わせる際には、破けた部分が見えないように工夫しながら使っていました。

個々さんから帯を解いた写真を入手。刺繍帯の裏側とボロボロの帯端↓

刺繍帯の裏側とボロボロの状態

この帯がバッグとして生まれ変わることで、今後もまだまだ大切に使い続けることができます。

著者 イエーイ

バッグに仕立ててもらう際、刺繍部分の美しさが最大限引き立つようにデザインされており、まさに「蘇った」という表現がぴったりの仕上がりだわ。

また、以下の写真のように、Beforeでは帯として着物コーディネートを楽しんでいたものが、Afterではバッグとして新たな役割を果たす姿に変わりました♪

Before: 帯 / After: バッグ

進化した「Change帯バッグ」の魅力

帯バッグ by ぬいもの屋 個々

今回オーダーした「Change帯バッグ」は、初代と同じ卵型ショルダーバッグの形状を引き継ぎながらも、さらに進化したデザインと機能を持っています。最大の魅力は、1つのバッグで2つのデザインを楽しめる点です。

メインデザインにはプラチナ箔が美しく施された袋帯を採用。シルバーの革と組み合わせた外観は、上品さと華やかさを兼ね備え、洋装にも着物にもマッチします。

一方で、もう1つのデザインはアンティークの雉刺繍が施された黒繻子帯を使用。クラシックな趣があり、違う表情を見せてくれます。このバッグなら、どんな装いの日にもその日の雰囲気に合わせたデザインを楽しむことができます。

裏布のこだわりが魅せる華やかさ

華やかな裏生地の帯バッグ

「Change帯バッグ」の魅力は外観だけではありません。バッグを開けたとき、目に飛び込んでくるのは、色鮮やかな花柄プリントのコットン裏布。

著者 憧れ

鮮やかなピンクや緑、ブルーなどが織りなすデザインは、和洋どちらのスタイルにも自然に調和しつつ、使うたびに気持ちを明るくしてくれるの。
この布で作って!と頼んで良かったぁ♪

外側のシルバー革や和風の帯デザインとのコントラストも絶妙で、バッグを開けるたび日常に小さな喜びを与えてくれる特別な空間です。

ちなみに初代と2代目の裏布の違いをご紹介↓

帯バッグへの特別なカスタマイズ

今回のバッグは、私の生活スタイルに合わせていくつかのカスタマイズを施していただきました。

1.ノートPC対応のクッション材

バッグにクッション材

バッグの中に13インチのノートPCを持ち運べるよう、クッション材を追加してもらいました。これにより、日常使いの安心感がさらにアップ。

ノートパソコンの持ち運びもOKな帯バッグ

2.機能的なポケット設計

帯バッグのポケット

バッグの内側には、用途別に使えるポケットが充実しています。片面にはオープンポケットが2つあり、スマホや500mlのペットボトルがぴったり収まり、反対側にはファスナーポケットがあって、見られたくない小物を収納するのに便利。

3.着物にも洋服にも合う幅とベルト調整

着物姿だけでなく、洋装でも違和感なく使えるよう、ベルト幅や全体のデザインバランスを調整。今回の帯バッグは重たい荷物のときにベルトが肩に食い込むことも考慮して改善して頂き、さらに持ちやすくなりました。

7ヶ月待ちの喜び

オーダーから完成までに約7ヶ月。待ちわびた帯バッグを、銀座今昔きもの大市の会場で受け取ることができました。作家さんとの久しぶりの再会は感慨深く、完成したバッグを手にした瞬間には自然と笑顔がこぼれます。

その瞬間、初代帯バッグとの思い出が鮮明に蘇り、新しいバッグとともに始まるこれからの日々への期待で胸が満たされました。

最後に

「ぬいもの屋 個々」さんの帯バッグは、単なるファッションアイテムではなく、使う人の生活や感性に寄り添う特別な存在です。今回の「Change帯バッグ」は、ただ美しいだけでなく、実用性と遊び心を兼ね備えた新しい価値を感じさせてくれるバッグでした。

帯バッグを個展で再オーダーしたときの話↓

オーダー品が完成し、銀座今昔きもの大市で受け取ったときの話↓