草履をセミオーダー出来るお店を知ってますか?色んな鼻緒から選べるのはもちろん、草履の台や足に接する天生地など、好きな素材や色に指定できるブランドがあります。それは老舗履物メーカー菱屋のカレンブロッソ。
本店は大阪谷町にあり、東京のミッドタウンにもショップがあったので、5月に行ってきました。今回はセミオーダーのレポートです。カレンブロッソ東京ミッドタウン店についてはこちらのレポをどうぞ↓
着物で高円寺フェスに行き、夕方みんなでアンティーク・リサイクル着物ショップ「ひらり」に立ち寄りました。一体どんな店?
作りたい草履のイメージ
今まで履いていた草履は、大阪船場にある草履ちぐささんで作ってもらってました。普段履いてるのは汚れの目立ちにくく、紬着物にぴったりな網代草履。底にたっぷり綿を入れてもらい履き心地良く、頻繁に緩んだ鼻緒を締めてもらってます。
きもの結びのイベント、大阪リサイクル着物店めぐり後半です。魅力的な草履発見。
フォーマルな白の礼装草履も草履ちぐささんで購入して持ってるんですが、これは特別な日にとっておきたい。他に持ってるのは下駄1足だけ。だから普段着として爽やかなワンピースのような小紋着物にも履けるような…
淡い色合い、どんな着物にも合わせやすい草履が欲しい
ということで、あまり色の無い白っぽい草履を作りたいと思います。(←礼装草履でいいのでは?)
セミオーダーで指定出来る5パーツ
カレンブロッソでは、5つのパーツをそれぞれ指定出来ます。1つのパーツに付き何種類もの色や素材を選べるため、イメージつけて指定していかないとなかなか決まりません。店頭にはその組み合わせの中でバランスの良いものが即渡し出来る商品として陳列しているので、それをもとにカスタマイズすると決めやすいです。
- 鼻緒…草履や下駄で一番目立つ部分、台部につけて足にかけるひも(緒)
- 天生地…足を乗せる部分(天)の生地
- 先坪(前坪)…鼻緒と台を留めている一番前の部分
- 本天…花緒の裏地
- 底(台)…草履の台
底と天生地選び
「底」選択
まずは白っぽい草履を作るのに底から選びました。黒やココアの濃い色は除外するとして、優しい雰囲気のアイボリーにするか、クールな薄グレーにするか悩んだけど、やっぱり薄グレーで決定。
「天生地」選択
脱いだ時に目立つ天生地は、素材としてトカゲっぽい柄の付いた牛革のギアナと、見た目が布っぽいPVC(ポリ塩化ビニル)の2種類を出してもらいました。
最初見たとき布だと思っていた生地はPVC(ポリ塩化ビニル)で、白でも汚れにくいみたい。
汚れたときは消しゴムでこすればほとんど落ちるそうで、淡い色でも問題なさそう。
ギアナ(牛革)の白や藤色でオーダーしようと考えていたのですが、PVCのほうが上品に見えそうだったので、PVCの薄グレーにしました。
刻印について
かかとに付いてる刻印は、ギアナでもPVCでも対応可能で「あり / なし」いづれも選択できます。
鼻緒選び
草履の顔とも言うべき鼻緒は、エナメル、無地、花柄、古典柄など、ときめくものばかり。お誂えでは鼻緒とその裏地の本天も好きに組み合わせることができます。
エイ革の鼻緒はわさびがおろせそうなほどザラザラしていて、パンチの効いたカラーが目をひいてました。派手でかわいい(*´ω`*)
先坪で遊ぶ
イメージを固めていったら、店頭で販売されてる博多織(正絹)の鼻緒+薄グレーでいいのでは?となってしまいました。上品で素敵。ただ少しだけ色のアクセントが欲しくて先坪だけ別の色にしたんです。
昔から先坪といえば赤!色気あってオシャレとされてたりしますが、別に赤じゃなくてもいいじゃん!と思い、鼻緒の柄に合わせて青にしてみました。
これで全て指定し、あとは仕上がりを待つだけ。
雨に強い「カフェぞうり」vsすげ替え式「カフェぞうりシュガー」の選択
カレンブロッソのカフェぞうりは、履き心地よく、底が高くて裏がゴム、鼻緒を締める底の穴が無いため雨に強いのが特徴でした。でもそれだと鼻緒が緩んでも締め直せず最初はきつい、また他の鼻緒にすげ替えられないという要望も高くて、カフェぞうりシュガーが登場です。
カフェぞうりシュガーは、鼻緒をすげるための穴が底にあります。従来の草履と同様なので、鼻緒から雨水が伝って濡れる可能性は出てきますが、鼻緒を締め直せるのはメリット感じる人も多い。
私も草履屋さんで緩んだ鼻緒をしょっちゅう締め直してもらってたので、挿げ替えができない草履はためらってました。カフェぞうりシュガーの登場で、購入に踏み切ることにしたんです。
セミオーダー草履の価格
webサイトで購入する場合と店頭では料金同じでも表記が異なります。明細書を見たとき分かりにくくて店員さんに確認したところ、webサイトでは完成商品からのシュガー別注料金だけに対し、店頭だと台の料金、鼻緒の料金と個別の足し算でした。
店頭購入での明細票は、カフェぞうりシュガー(台)15,500円 + 博多織鼻緒8,000円 + 消費税1,880円 = 合計25,380円。
webサイト商品ページだと、カフェぞうり博多織シリーズNo.18964 19,980円(税込) + シュガー別注5,400円 = 合計25,380円です。
※webサイトが改善していけば、細かいオーダーももしかしたら出来るようになるかもしれませんが、現在はこの商品のカラーオーダーはできません。
「カフェぞうり」のカラーオーダーは別注費1,080円
「カフェぞうりシュガー」はその金額が含まれているんだって。
ネットでカフェぞうりシュガーにした場合、商品によってはカラーオーダー代金が含まれてるのにできない。それなら店舗で購入したほうが商品の幅が広がる!?
草履の納期
店頭で並んでる商品であれば、そのまま持ち帰れます。カラーオーダーや、すげ替え式「カフェぞうりシュガー」を別注した場合は、納期まで3週間から5週間。私は3週間待ちとなりました。仕上がるまでのこの期間、すぐ手に入れるより待ち焦がれる時間が長いぶんだけ楽しみが増えました。
追記:3週間後完成しました。完成した草履の履き心地などまとめてます↓
カレンブロッソ草履を誂え3週間後に出来上がりました。気になる履き心地、痛いと言われる鼻緒を実際確かめてみたいと思います。