40代フリーランスWebデザイナーのなべっちです。偽装請負から脱却し、高収入と昼間の水泳という理想的な生活を手に入れた矢先、世界は一変しました。
ところが2020年4月、国内初の緊急事態宣言が出された日、取引先(スタートアップ企業)から連絡があったんです。

申し訳ないんだけど、業務委託費用を減額させてもらっていいかな?なかなか先行きが読めなくて…
このご時世、強く言えるはずもなく、私は報酬4割減という条件をのむことになりました。既に4月に入っていましたが、契約を切られないだけマシだと考え、稼働日を週5日から3日に減らすことで手を打ちました。
今回は長かった7ヶ月間、報酬4割減という厳しい状況と、その間に私が裏で行っていた「時間の使い方」についてお話しします。
収入減とスキルへの自己評価
収入が4割減り、空き時間ができたことで、正直なところ「共働きだし、少しサボろうかな」という気持ちも湧きました。
しかし、すぐに厳しい現実に直面します。

「週2日だけの仕事を探すのは大変」という問題
Webデザイナーなら案件は転がっていると思われるかもしれませんが、私はここ5年以上、ビジュアルデザインメインではなく操作性向上を目指すUIデザイナーとして活動しています。
- UIデザイナーの仕事:
サイトの操作性向上を目的とし、デザインだけでなく、解析やマーケティング、ユーザーの声を集めて分析する業務なども自ら行い、その上で全体のデザイン設計をしています。 - 私の現状:
サービス動向の把握が必要なため、1社が限界。時間に追われる単発の制作会社の案件は、腰を据えて設計するスタイルの私には向いていません。
結局、「web業から離れて、ウーバーイーツの配達でもしてみる?」とモヤモヤ考えているうちに、あっという間に1ヶ月が経過しました。
【正念場】空いた時間でブログに本腰を入れる
私はこの空いた時間を「ブログの再生」に充てることを決意しました。

せっかく働く時間が減ったんだ、ブログ載せ替え作業に本腰入れよう。
表示速度が遅いFC2ブログとおさらばし、約850記事をXサーバーへ載せ替え。さらに、ジャンルがバラバラな1つのブログを、テーマごとに整理して複数の専門ブログに分けるという大掛かりな作業を始めました。
この判断が、後に大きな成果を生むことになります。
契約延長と続く不安:長引く節約ムード
取引先の仕事は報酬を減らされたとはいえ、契約まで切られたくはない。私は「案件があればすぐ対応できる」という態度を崩さず、空いた時間でブログ編集を続けること半年。
9月、今後の契約について連絡がなく、こちらから連絡を入れるとお誘いがありました。

久しぶりに会って話そうか

もしかして契約打ち切り!?
結局、会食してみると打ち切りではありませんでした。

減額の契約をさらに1ヶ月延長させて欲しい
スタートアップ企業は資金調達のために節約ムードであり、面接をバンバン行い、12月以降の採用に力を注いでいました。

だったらおばちゃんだけど、私を正社員で雇ってよ!
仕方なく延長を承諾したものの、12月もまたしても報酬の話がないまま。
最終的に担当者に確認すると、「いや、ガンガン仕事振っていきます」との返答。新しい業務ツール(Pasture)の話をされて報酬額の話はうやむやになりましたが、「請求額から変更を考える」という含みを持たせて、以前の対応時間に戻して働き始めました。
嬉しい結末と「棚からぼたもち」の成果
長い長い7ヶ月間の報酬4割減期間がようやく終わり、1月の銀行口座を見てホッとしました。コロナ前の報酬金額に戻っています。

長かったな、コロナで7ヶ月報酬4割減。
しかし、この「危機が生んだ時間」を無駄にしなかった成果が出ました。空いた時間で続けたブログのサーバー載せ替え&850記事の整理が3月末に完了したのです。
| 項目 | 2020年3月 (作業前) | 2021年3月 (作業後) |
|---|---|---|
| 月間PV比較 | 約13,000pv | 約42,000pv (3倍増↑↑) |
取引先の契約が末永く続くことを願いながら、危機をブログの成長に変えたこの経験を、今後のキャリアに活かしていきたいと思っています。

