車椅子の母

正月明け、母から病院に通えないと連絡がありました。7月に余命1年と宣告されてから5ヶ月、とうとう立ち上がるのもやっとで呼吸が辛く歩けないとのこと。

ヘルパーさんと介護タクシーを使えるなら、車椅子生活でも無理に施設に入らなくてもいんだよ!と励ましてたものの、SOSを出してきたのでそろそろ一人暮らしは限界です。

母1

子供の世話になりたくない!

そう言ってた母だから、近所に住む兄や離れて暮らす私は一緒に住むのが難しい。

ひとりで病院ヘ行けない母のために兄が車で病院へまで送り定期検診。そのあと安静を理由に入院させてもらいました。

入院中にサービス付き高齢者住宅や老人ホームを見つけなくては。

そしてバレンタインデー2月14日、やっと老人ホームの入居です。

母に会うために真冬は避けたものの3月緊急事態宣言解除まで待てず、お彼岸に夫と母の住む老人ホームへ行ってきました。久しぶりに会った母は思ったより顔色良かったです。

著者

できてまだ数年の老人ホームは綺麗で衛生的、約70人収容するだけに広いね。しかもリバーサイドの高台にあり、めちゃ眺め良いやん。

職員さんは優しくて若い人も多く、ご飯は館内で作っててて美味しいらしく安心したよ。

ただ、元気そうだったものの車椅子からもう立ち上がることのない母。老人ホームに入ってから鼻に常時チューブを付けることとなった姿を見ると切ない。秋口から食欲戻ってきてたのに食欲減退、昼間は睡眠時間も増えたらしい。身の回りの事をしてもらうようになってホッとしたのかな?

母の陶芸作品

美大で作った陶芸作品を老人ホーム玄関に飾ってもらい得意げではあったけど、もう自分で創作活動が思うようにいかないだけに、少し気力なくしてしまった母の発言を聞き逃すことはできませんでした。

それでも咳き込む以外は痛みはないようだから、このまま静かな生活が続きますように。

母と老人ホームにて