映画「沈黙-サイレンス」

映画「沈黙-サイレンス」を公開翌日に見に行ってきました。座席は半分も埋まってなかったんじゃないでしょうか?年配の人が多く、若い人はほとんどいませんでした。

この映画、正直ジワジワと襲い来る静かなホラー映画のようで、2時間40分長く苦しかったです。

17世紀、江戸幕府による激しいキリシタン弾圧の中で捕まり、棄教したとされる宣教フェレイラの真実を確かめるため、弟子の若い宣教師ロドリゴとガルペが日本に潜入。そして日本の隠れキリシタンと出会いその後…

苦しいのに神は助けてくれず沈黙のまま。
信仰を禁じられ苦悩する貧しい人々。
何が正しいのか?

死んだら苦しみから開放され、パライソ(楽園)に行けるのでしょう?

祈りはその苦しみを和らげはしない。

人間の弱さ、酷さ、宗教観の違いなど考えさせられる濃厚なストーリーでした。

踏み絵を踏んで弾圧から開放されるなら、さっさと踏んでしまったほうが楽なんじゃないの?踏む絵自体は偶像でしかない!と思ったけれど、仮に絵だったとしてもし自分の親の写真だったら踏みつけることができるだろうか?信じてるものを否定し、自ら侮辱する勇気を無神論者ながら考えました。

またその信じてるものがずっと沈黙のままで、困窮してるのに手を指しのべてくれず、それでも信じ続けられるだろうか?

グロテスクなシーンで何度も目をつぶるシーンがあり辛かったですが、やっぱりこういう話もちゃんと知っておくべきだ!と考えさせられる映画でした。

※「沈黙-サイレンス」はPG12作品です。

長崎の外海巡りではキリシタン禁制がしかれていた時の信仰場所や、禁制が解かれたあと貧しい人々を救済するド・ロ神父の功績など知ることができます。
映画と合わせ、実際その地を踏んで歴史をたどってみては?

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