俺たちの国芳 わたしの国貞展 神戸市立博物館

春に東京で展示されていた「俺たちの国芳 わたしの国貞展」は行けなくて残念だったんですが、昨日神戸に行った際に神戸市立博物館出公開されてたので、夕方見に行ってきました。

営業時間は17:30までなのですが、土曜日だけ19:00までやっていたのでラッキーです。遅い時間だからか全く混んでなくてゆっくり鑑賞できました。

国芳、国貞って何者?

歌川国芳(くによし)と歌川国貞(くにさだ)は幕末2トップ浮世絵師。初代歌川豊国を師とする兄弟弟子で、展示では2人の特徴を「国芳:俺(理想の男の姿)」「国貞:私(キラキラと輝く男女に憧れる女性たち)」として比較展示されてました。

浮世絵って何?

浮世絵とは、もともと浮世を描いた絵、風俗画です。
肉筆画で一枚一枚描かれていた浮世絵は、木版画で大量生産できるようになり、まだ写真も無かった幕末に、憧れの存在である歌舞伎役者や手の届かない遊女などのプロマイドやポスターとして人気を博しました。

今回国芳の作品は、義理人情を優先したかっこいい漢(おとこ)を中心に揃えています。

シュールで巨大なドクロに挑む男達、勇ましくって素敵。

年取った化け猫に踊る猫。昔から日本人は猫が好きですね。

猫がリアルすぎてこわっ!

綺麗なぼかしで描かれた歌舞伎役者、当時の人達はこれを写真代わりに眺めてたんですね。私は着物が好きなので繊細に描かれた着物1作品ごとに釘付けです。

国貞の作品は遊女の描かれた美人画や、憧れの人達の普段の生活の作品が多かったです。

仕事に追われる町家の女性たちの日々の暮らしも美しい。

国貞の歌舞伎、賑やかで楽しそう。

もつと色々マンガのようなデフォルメや遠近法がいかされた作品が多数あり楽しかったのですが、気に入ってた作品は全く写真におさめておらず目に焼き付け、時間を忘れて見入ってました。

今回の展示は解説がとても親しみやすくてわかりやすく、色彩色豊かな作品も多くて楽しかったです。

俺たちの国芳 わたしの国貞展

東京展 2016/3/19(土)-6/5(日) Bunkamura ザ・ミュージアム
神戸展 2016/6/18(土)-8/28(日) 神戸市立博物館
名古屋展 2016/9/10(土)-12/11(日) 名古屋ボストン美術館